20130701











ーおかあさん ゆうべ 夢を見ました


まだ生まれてもいない
赤ちゃんが
わたしにいうのです

男に生まれたほうが
生きやすいか
女に生まれたほうが
生きやすいかと

わたしはどっちも同じように
生きやすいということはないと
答えると

おなかにいるだけでも
こんなに孤独なのに
生まれてからは
どうなるんでしょう
生まれるのがこわい
これ以上
ひとりぼっちはいやだ
というのです

わたしはいいました
「まあ生まれてきてごらんなさい」と
「最高に素晴らしいことが待っているから」と

朝起きて
考えてみました
いったい
わたしが答えた
「最高の素晴らしさ」って
なんなのだろう
わたし自身もまだ
お目にはかかっていないのに

ほんとうになんなのでしょう
わたしは自信たっぷりに 子どもに答えていたんです



 〜『バナナブレッドのプディング』大島弓子





出産まで一ヶ月を切った ある夜、ふと 上に記した一節を思い出した。
9ヶ月前の 枝豆みたいな小さな細胞は 
もう人間の形をしているんだよな。

楽観的でも 悲観的でも
身体が大きくても 小さくても
神経質でも 大雑把でも
足が速くても 遅くても
とても寂しがりやだとしても

君の人生とこれからの私の人生に
どんな山や谷があるか想像もつかないけれど

そう、きっと 最高に素晴らしいことが待っているよーと 
おなかに話しかけてみた。


















 
いま この時に 思うこと。 | 17:11 | - | Felling
skin / uterus